個別受注生産における在庫管理の考え方とは?【1】

個別受注生産の企業では、基本的に在庫を待たない原則から在庫管理を行うため、見込み生産の企業の在庫管理と少し違ってきます。
在庫分類別に在庫管理に必要なポイントを記載しますので、生産管理パッケージソフト検討などにお使いください。

在庫分類 ポイント
全般
  • 最終仕入、総平均などの在庫評価方法が必要
  • 倉庫別在庫管理が必要
  • 在庫アドレスが必要
  • 補充発注機能が必要(発注点割れなどの)
新品在庫
  • 丸棒、角材、板材などの端材管理はしない
    (ステンなど材料単価が高い場合は除外)
  • 定尺材は定期的な補充発注などが必要
  • 重量、重量単価などの項目が必要
  • 製番別に使用した材料費を原価として計上する
材料在庫
  • 設計ミス、発注ミスで返品が不可になった在庫があるが、全社で共有し
    早期に不良在庫を減らすしくみが必要
  • ボルト、ナットなど細かい在庫はコンピュータで在庫管理しない(ダブルビン発注)
  • 製番で紐付けされた部品と、製番紐付けなしのフリーな在庫が存在するので
    リアルタイムな引当が必要となる
  • 部品の定期的な補充発注が必要
  • 組立前に出庫が必要になるので現場にタイミングよく在庫払出指示を行う必要がある
  • 在庫払出時に在庫評価単価(最終仕入れ、総平均)で原価計上する
ユニット在庫
  • 個別受注生産なので基本的には在庫を持たない
  • ユニット完成時に、ユニット入庫処理で下位の子部品を在庫から引く処理が必要
  • ユニットバラシの処理も簡単にできるように
  • ユニット入庫時にユニット組立費を加算して原価計上する
製品在庫
  • 個別受注生産なので基本的には在庫を持たない
  • 内示製番仕込で見込み生産を行い受注確定後引当てする
    (引当履歴がわかるようにする)
  • 製品入庫時点で製品1台毎の機番管理が必要になる
  • 製品入庫時に下位のユニット及び子部品を在庫から自動で引く処理が必要
  • 製品入庫時に製品組立費を加算して原価計上する

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