クラウド、オンプレミス比較(製造業編)

クラウド 自社にサーバーを設置しないでAzure、AWSなどの遠隔地にデータ、ソフトウエア(一部データのみを保管する方式もあり)をセットして生産管理、工程管理システムなど使用する方式
オンプレミス 従来通りに自社にサーバーを設置して、パソコンにソフトウエアをインストールし、サーバーにデータを保管し生産管理、工程管理システムを使用する方式

 製造業でのクラウド化が遅れていますが、なぜなのかを比較検討して見ました。

一般的にクラウドとオンプレミスを比較すると下記のようになります。

クラウド オンプレミス
コスト面 定額で初期費用が安い 初期費用が高い
維持費用が安い
導入までの期間 支払い後にすぐに使用できる サーバー入荷までの納期が必要
セキュリティ Azure、AWS他側のセキュリティ 自社でセキュリティソフト設置
カストマイズ 制限がある 容易
通信速度 遠隔地のため、ソフトウエアにより低下する LAN環境で高速

製造業での用途にてクラウドとオンプレミスを比較すると下記のようになります。

クラウド オンプレミス
営業が出張先で見積 どこにいても簡単接続でき、見積作成がスムーズ 接続するのにVPN接続が必要で手間が一つ増える
仕入履歴、作業実績のデータ量が多い データ量によるが、過去の単価検索など膨大なデータからは抽出速度が遅い 通常通り問題ない
セキュリティ Azure、AWS他側のセキュリティ 自社でセキュリティソフト設置
図面データの保管 1TBを超えるようなデータ保管は月額費用がかなり高くなる
通信速度によるが図面参照に時間がかかる
アップロード、ダウンロード方式の場合は実用に耐えない
一時費用で済み安い
通常通り図面参照は早い
Android、ipadタブレットの対応 Webアプリであればどんな端末でも接続できる Windowsタブレットに限定される場合が多い
別にWebアプリを追加する必要あり
Excelへのデータ抽出 データ量によるが高速化するためにサーバー内にVirtual Desktopを設置したExcelを使用する必要あり 通常通り早い

結論
製造業で世界進出している企業はクラウドを検討ください。
また自社の営業メンバーが多いときはクラウドを検討してください。

図面などを現場で参照したい、大量データベースを活用したいときはオンプレミスとなると思います。出張などでの営業はVPN接続を行い社内システム活用するのが現在のところはベストかと思います。
(クラウドサーバーの低コスト化が進むと、上記比較が変わる可能性があります)

戻る